エレミヤ書のこの一節は、イスラエル人が神の戒めに背いた結果、バビロンに捕囚として連れ去られる出来事を述べています。これによってイスラエル人は自らの罪と神への不忠を悔い改め、神に立ち返るようになります。
一般的に、イスラエル人は過去に神に逆らったことが多かったとされています。旧約聖書にはイスラエル人が神への忠実さを保てなかった出来事が数多く描かれています。しかし、イスラエル人全体が不遜な民族であったと一概に言えるわけではありません。個々の人々には忠実な信仰者もおり、また時折、神に立ち返ることもありました。
イスラエル人が国を失ったことについては、その原因は彼ら自身の罪や神への不従順にあるとされています。彼らは神の指示に背いたために、罰としてバビロンに連れ去られたのです。ただし、この出来事はイスラエル人全体に一律に罰が下されたというわけではなく、また罪を犯した個人だけでなく、神を信じて忠実な生活を送っていた者たちも連れて行かれました。
ですから、国を失ったことは自業自得と言えるかどうかは議論の余地があります。一方で、この出来事はイスラエル人にとって苦痛な試練であり、後に再建されるイスラエルの国家意識と信仰にも影響を与えることになりました。